BS日テレで放映されている「財部ビジネス研究所」という番組があります。経済ジャーナリスト財部誠一氏が、ビジネスやファッション、グルメ、グッズ、遊びなどの情報から“人生の成功”のキーワード、そして“現代の経済”を分析。出演:財部誠一、リサ・ステッグマイヤー
毎週土曜 23:00~23:54[再]毎週日曜 9:00~9:54 詳しくは(BS日テレHPより)、
http://www.bs4.jp/entame/new_tbl/index.html
先日、この番組の取材を受けまして、来年1月22日(土)の放映予定(2月12日(土)、13日(日)、26日(土)、27日(日)放送に変更になりました)だそうです。こんにゃくの製造風景の撮影取材とインタビューを受けました。
メインテーマは「日本の農業について」で、TPPに関連してこんにゃく原料の関税についての取材でした。
今回の取材ではインタビュー部分をそれなりの尺で使ってくれそうな感じです。単に関税率が圧倒的に高い、という奇異的な部分だけでなく、日本の農業全体を見ての切り口だそうです。どんな放送になるか不安ですが、表面的な関税率だけの話ではなさそうです。
この取材でお話した内容は、
「まず、TPPの枠組みに中国が入ることはないと思われるので、早急な影響はないものと思う」
「こんにゃく芋の栽培・製造・消費は日本の食文化であり、日本人の英知である」
「群馬県にとっては基幹産業のひとつであり(全国シェアの9割)、群馬県の人たちが熱意と手間と時間とお金を掛けて作り上げてきたものである」
「安いから とか、輸出のために等の理由だけで、国民の安心安全をないがしろにしていいのか」
「地産池消を推進すべきでは?食育が大事では?」
「決して既得権にしがみつくつもりではないが、高い関税率が前提となっての歴史がある。その歴史を見つめなおして欲しい。中長期的な農業戦略が無いことの犠牲者になってしまう」
上記のようなことをお話しました。中国産がすべて悪いとは思いません。あれだけ中国バッシングを煽ったマスコミには嫌悪感を覚えます。しかし、亜硫酸ガス残留の問題や、メラミン入りの粉ミルクなど、中国産には大きな健康被害が懸念されるものが沢山あります。中国産こんにゃく原料も必ずしも安全と言い切れないという話もあります。また、こんにゃく芋の栽培を一度やめてしまったら、二度とできなくなると思います。時代の流れやグローバル化というだけで、切り捨ててしまっていいものかどうか、こんにゃく芋に限らず、日本の農業の大きな転換期を迫られているのは事実だと思います。
我々こんにゃく製造屋は、群馬県産でも外国産原料でもこんにゃくは作れます。しかし、永年群馬県で商いをやらせていただいている以上、地元ぐんま産のこんにゃく原料を使うことは当たり前ですし、それが群馬県の発展に微力ながら繋がると信じています。
私もいまのままがいいとは決して思いません。しかし中長期的なビジョンの無い農業政策に振り回される県民はたまったもんじゃありません。私たちが今出来ることは、群馬県産のこんにゃくの付加価値を上げる努力を続け、競争力をつけていくことしかありません。業界としても改善が必要です。いずれにしても、お客様が安心して食べていただける、美味しいこんにゃくを作っていくことが我々の使命だと思っております。
いろいろなご意見があるかと思いますが、是非、群馬県とこんにゃく栽培の歴史に触れていただき、もっともっとこんにゃくに関心を持っていただければ幸いです。長くなりましたが、このへんで。